2.過去

 俺がこの学校へ入学する前のエピソードに触れることにしよう。
 俺は普通の中学生だった。そのため、一度も料理の道へと進もうなんて考えたこともなかった。
 それに、何もできない俺に料理などできるわけがないと決めつけていたこともあった。
 だけど、ある日を栄えに俺は料理の勉強をしようと考えた。
 それは、中学の時であった。
 担任から全員に学校案内が配られた時だった。
 俺は驚きを隠せなかった。
 群馬県にこんな学校があることなどわからなかった。
 それに私立ともあり、有名な名門校だということも書かれていた。
 それ以外にも、3つの学校を持っていることも書かれていたが、俺がもらった学校案内は群馬のことが詳しく書かれていた。
 また、、俺が通う学校は前橋市にあることもあり、少し遠いと感じたが、名門だというので、俺はオープンスクールへと参加しようと思った。
 
 あっという間に7月の中旬となり、終業式が終わり通知表を見ていた。
 そんなことで、夏休みへと入った。
 俺は公立の高校を狙っていたが、なんだかこの調理師学校みたいなところが新鮮に感じてきたのだ。
 そのため、俺は8月にあるオープンスクールに参加することを決めたのだった。
 
 夏休みを勉強と遊びで費やしてきた俺は、8月の上旬になり、祭りなども行ったりしてきた。
 そんなことで、8月の下旬。
 俺はついに待ちに待っていたオープンスクールに参加することにした。
 さすがに、始めていく学校には緊張するが、それでも勇気を出して、正門の前へと立ったのだ。
 すると、親切な先輩たちに迎えられた。
 俺はこのとき思った。

 ――こんないい先輩たちの所で勉強などをするのはいいかもしれない。もしかしたら、楽園なのかもしてないと……。

 だから、俺はこの場所に見学をしに行こうとおもったのかもしれない。みちぎかれていたのかもしれない。
 そして、正門は歴史観がある少し錆びついた校名。
 門から見えるバスの数。
 そして、周りを囲むように作られた校舎に、でっかくって目立つ体育館。最近立て替えたらしく、きれいになっていた。
 今まではこの場所にはなかったという。
 清潔感があるいい学校にしか見えない。
 そして、校内にはいるべく、玄関を入ると、普通ではありえない玄関だった。下駄箱などなく、入りやすくなっていた。
 下駄箱は隣の個室にあった。
 真ん中にはエントランスホール。そこには事務員の人がいた。
 まさに、会社みたいな玄関だ。驚いてしまう。
 
 俺は階段を上り、2階のホールへと入った。
 
 ホールは群馬本校の全員が入ることができるようになっていて、教師なども座れるようになっている。
 そして席は、ステージを囲むように円型の形をしている。
 なかなかいい設備がいい学校だ。

 ここで、何かやるみたいだ。
 すると、開演のブザーが鳴り、オープンスクールの始まりだった。
「それでは、ただいまから日本調理師学園高等学校の学校案内を行います。それでは、学園長より挨拶」
 すると、中年の男がステージへと上がる。
 そして、講義台で、話し始めた。
「おはようございます。本学園高校のオープンスクールへよく来てくださいました。本学園は日本調理師教育連盟が総力を挙げて作り上げました。そのため、調理師になることもでき、いろいろな経験が切ることだと存じます。それでは、校長先生よりお話があります」
 すると、その中年男性はステージを降りて、そのあと校長らしきものと交代した。
 そして、その校長もステージに上がって、話し始める。
「みなさんおはようございます。本校の校長の浅間と申します。さて、本校の特徴と言うのをお話しいたしましょう。本校は調理に関しては全国でトップをとっている学校です。それに、特別カリキュラムによって、本校でしかできなことも挑戦しております。また、特別な制度も導入しており、就職先が決まると、本校では授業料が免除という形になります。そのため、私立としては異例なことでございます。ぜひ、本校を選んでくださいますようよろしくお願いします。以上です」
 そして、長い話が終わり、校長はステージを降りて席に座る。
 今まで司会をしている人が、話し始めた。
「それでは、つぎに本校の見学についての班が進む順番についてお話しいたします」
 そして、体格がいい教師がステージで、

「それでは、本校のコースを説明します。本校の廊下はあまり広いとは言えない。そのため、大人数では大変なことになるので、いくつかの順序を前に書いてある番号で分けていきたいと思います」
 すると、いきなりスクリーンが降りてきた。スクリーンには順序が書かれていた。
「それでは、せつめいをしていこう。1から10まである班を階によって分けることにします。1階は1と2で、2階は3と4、3階は5と6、4階は7と8、5階は9と10に分けてもらいます。そして、すべての班が逆に進みます。ですから、途中ですれ違うことになります。本校は一直線に長いですから」
 この教師の話があまりに長く、困った。
 そして、俺はもう左から右へと受け流した。

 ――そういえば、こんなような歌があったような……。無理勝山だっけ?
 
 そんなくだらないことなど考えているうちに時間はすぎた。
 そして、早速移動する時間になったようだ。

「それでは、以上で学校案内を終わります。この後は施設見学へと移りますので、誘導に従って動いてください。それでは1班から移動お願いします」

 そして、俺の班は3班。
 俺の学校を選ぶための日のメインイベントがこのとき始まったのだ。

《あとがき》

 こんにちは。今回は、過去の話でしたね。それで、こちらの内容は今後は、こうしんできるかわかりませんので、ご了承ください。

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